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福島・双葉町、住民帰還を開始 地域再生へ産業誘致 働く場・住居整備加速

【2022年8月30日付 東日本面 日刊工業新聞電子版

【いわき】2011年の東日本大震災と東京電力(現東京電力ホールディングス〈HD〉)福島第一原子力発電所事故により、唯一全町避難が続いていた福島県双葉町は、30日0時に帰還困難区域の一部で避難指示が解除された。これにより11年5カ月を経て同町への住民帰還が始まる。同時に県内の全住民避難の自治体はなくなった。一方、帰還困難区域は6町村に残っている。各自治体は特定復興再生拠点の避難指示解除への取り組みと地域の再生に向けた産業誘致を進める。

双葉町で避難指示が解除されたのはJR東日本・常磐線の双葉駅周辺などの特定復興再生拠点区域5・55平方キロメートル(町全体の11%)。町はこれまで役場をいわき市に置き、県内外に被災前人口の7100人が避難する状況を余儀なくされてきた。

今回の措置でようやく住民帰還が始まり、町は9月5日に駅前に新庁舎を開所する。同町の伊沢史朗町長は「ようやく住民が帰還出来る環境になった」とする一方、「帰還住民、新規入居住民に向けた街の創生を進める」と今後の地域再生に意欲を燃やす。10月には25世帯が入居できる公営住宅が完成する予定。入居開始後、将来は増築して86世帯の入居を見込む。

町は避難指示解除準備区域の中野地区に復興のさきがけとなる「働く拠点」として中野地区復興産業拠点(50ヘクタール)を造成中。交付金を活用して

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