【高松】四国化成工業(香川県丸亀市、濱崎誠社長)は9日、香川県坂出市に先端半導体材料を製造する「坂出工場」を建設すると発表した。半導体後工程用の銅表面に直接、有機被膜を形成、銅と樹脂の密着性を向上する材料「GliCAP(グリキャップ)」と同前工程用の半導体プロセス材料の増産に対応する。投資額は150億―200億円の見通し。濱崎社長は「現行の設備が半導体業界の活況でフル稼働のなか、顧客の増産の要望に応えた」と語った。
新工場は坂出市の番の州臨海工業団地の2万6000平方メートルの敷地に工場や倉庫、事務所など計6棟を建設。「グリキャップ」製造棟は2027年に操業予定。操業により生産能力は同材料を製造する既存の丸亀工場(香川県丸亀市)と合わせ倍増になる。また半導体プロセス材料の製造棟は29年に操業予定。同能力は既存の徳島工場(徳島県北島町)と合わせて3倍になる。