
最先端技術実装へ環境整備
東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所事故の被災地、福島県浜通り(沿岸部)地域にある浪江町で、このほど2026―30年度の復興計画素案がまとめられた。福島国際研究教育機構(F―REI、浪江町)の立地を踏まえた産業活性化を目指し、最先端技術の社会実装に向けた環境整備や人材育成などを新たに盛り込んだ。震災・原発事故から復興途上の町はどのような青写真を描くのか。今を見つめる。(5回連載)

東京駅からJR常磐線の特急「ひたち」で3時間。仙台行きの特急は町中心部の浪江駅に停車する。11月中旬、商店がまばらな駅前には、自動車を止められる小さなロータリーがあり、その先に雑草の生い茂る空き地が広がる。工事作業者が測量したり重機を使って地ならししたりと再開発に向けた作業を行っていた。
車の往来はあるものの…


