日本有数の米どころ、新潟県。1次産業のコメ作りはもちろん、コメを原料とする2次産業も盛んだ。その中でも、せんべいやあられを製造する米菓業界は他の追随を許さない。経済産業省の2024年経済構造実態調査によると、23年の米菓製造業の製造品出荷額等は約3516億円で、新潟県はうち約半分の1776億円を占める。新潟県経済を支える有力な産業の一つだが、業界を取り巻く状況は近年大幅に変化している。(新潟・田中薫)
加工米の補助金改善要請、業界でトラック共同輸送
新潟の米菓業界が抱える課題はさまざまだ。他の製造業でも共通する人手不足はもちろんだが、目下一番大きな課題は原料米の高騰だ。23年度産主食用米の相対取引価格が23年12月時点で1万5390円だったのに対し、25年産米の25年12月価格は3万6075円まで急騰。気候変動による不作や、インバウンド(訪日外国人)などによる急速な需要拡大などさまざまな要因が背景にあるが、米菓に用いられる加工用米も同様の危機に陥った。
加えて、主食用のうるち米の取引価格が上昇すると、加工用米やもち米の農家が主食用米生産へと作付けを転換してしまう事例も生じる。価格も上がり、生産者も減る事態となっている。
物流業界の残業規制強化の「2024年問題」以降、輸送も深刻な課題の一つだ。「味しらべ」などを製造する岩塚製菓の小林晴仁常務は…


