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コラム

【連載】アジア人材活用術(4)ベトナム−世代間ギャップ理解必須

【2017年09月29日付 総合4面 日刊工業新聞電子版

SNSを利用し、欧米へのあこがれが強い9X世代

「9X世代は、何を考えているのかわからない」―。日系企業に10年以上勤める7X世代のベトナム人の部長との会話でよく聞く言葉だ。ベトナムでは、世代ごとの呼び方を9X(90年代生まれ)や7X(70年代生まれ)と呼ぶ文化がある。

日本も若者の世代を「ゆとり」「悟り」と例えるが、ベトナムでも世代間ギャップがある。若者は今後のベトナム経済活性化の中心的な存在となるため、9X世代を理解することは日系企業にとって非常に重要だ。しかし、ベトナム人でも世代間ギャップの理解に苦しんでいるので、日本人がそれを理解するのはさらに難しい。

9X世代は戦争を全く知らない世代で、伝統的な生き方である家族主義よりも個人主義を重視し、人生をどう楽しむかを重視する。「自分の人生を楽しむ」という言葉が一般化したのはこの世代からだとされる。

9X世代の多くは会員制交流サイト(SNS)を利用し、欧米への憧れが強く、日本への関心は食事とアニメのみ。日系企業への就職、転職希望者が多かった7Xや8X世代とは異なり、就職や転職の際は安定性が低くても英語が使えて給料が高く、評価制度が明確な欧米系やアジア系の外資企業を好む傾向があり、日系企業に対する関心は低い。

一見、彼らは好きなことだけをやっているように…

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