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リグノマテリアなど、「改質リグニン」実証プラント完成

【2021年7月1日付 素材・医療・ヘルスケア面 日刊工業新聞電子版

【水戸】リグノマテリア(東京都新宿区)や森林研究・整備機構森林総合研究所など7機関で構成する共同事業体は、木材由来の新素材「改質リグニン」を安定生産する実証プラントを茨城県常陸太田市内に完成し、6月30日に完成式を開いた(写真)。今後、同プラントの連続運転試験を通じて生産コストを低減する技術開発に取り組む。また、年100トンの改質リグニンを生産し、産業界にサンプル供給して用途開発を促進する。

改質リグニンは森林研が開発した新素材。杉の端材を原料として生産する。木材に含まれるリグニンという成分を抽出、熱への安定性など高める改質を施した上で、粉末状などに加工して供給する。石油由来のプラスチックなどに代替できる植物由来の工業材料として期待されている。

実証プラントは宮の郷工業団地(常陸太田市)内に建設し、リグノマテリアの宮の郷工場として運営する。完成式で同社の三浦善司社長は「将来は商用プラントの建設も検討したい」と抱負を述べた。

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