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福島県、水素エネ大量導入戦略加速 FCV・水素ステーション普及

【2021年7月20日付 東日本面 日刊工業新聞電子版

いわき市の水素ステーションは稼働率がトップクラス

福島県が水素エネルギーの大量導入戦略を加速する。2040年ごろまでに県内エネルギー需要を再生可能エネルギーで賄い、二酸化炭素(CO2)排出量をゼロにする目標を掲げた「福島新エネ社会構想」で21年度から10年間のビジョンを近く策定。その柱に水素社会の実現を位置付ける構えだ。実現には輸入水素を小名浜港(福島県いわき市)からパイプラインなどで石炭火力発電所などへ供給する水素供給ネットワークの構築が最大のカギになる。(いわき・駒橋徐)

県は燃料電池車(FCV)の普及を進める。いわき市には燃料電池(FC)バスも含めてFCVが80台以上(全県で120台)運行し、市内の水素ステーションの稼働率は全国トップクラスだ。県はトヨタ自動車と連携し、22年から3トンの小型トラックを20数台導入。スーパーマーケットやコンビニエンスストアへの配送の実証をいわき市、郡山市などで行い、運行管理や水素充填の最適化、エネルギーマネジメントを検証する。

FCVでは今後、大型トラックが中核になることが見込まれるが、福島県では石炭運送や原発廃炉に伴う放射性廃棄物輸送などで大型トラックの需要が多い。このため…

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