埼玉県内の中堅・中小企業がインド市場への展開を強化している。世界の大手自動車や家電メーカーなどがインドに相次ぎ製造拠点を設け、そこで使われる部品や製造機械の需要がにわかに高まっているのが背景だ。中国を抜いて14億人超の人口を抱える巨大市場に挑む3社を取材した。(さいたま・大城蕗子)
「米中問題などの『チャイナ・リスク』で、製造拠点を中国の外に移す流れが世界で進んでいる」と、粉末冶金メーカーのポーライト(さいたま市北区)の菊池正史社長は説明する。国際協力銀行(JBIC)がまとめた2023年度の製造業の海外事業展開の調査によると、今後3年ほどの有望な海外の進出先としてインドが2年連続で首位になった。
ポーライト、車部品工場を拡張
この活況な需要を取り込もうと、…