東日本大震災の被災地である福島県浜通り地域(沿岸部)に、新産業が集積し始めている。東京電力福島第一原子力発電所事故による帰還困難区域は縮小したが、避難地域12自治体の住民居住率は、福島第一原発周辺の4町で3―22%台にとどまる。地元自治体は新しいまちづくりを通し、居住人口の増加など復興から創生への取り組みを進める。浜通り地域の首長らに聞く。
南相馬市長・門馬和夫氏 ロボ進展、宇宙・航空誘致加速
―市内にロボット関連企業が多く進出しています。
「福島ロボットテストフィールドがある地の利を生かし、市の産業創造センターなどに50社程度が開発拠点を構える。工場を設ける企業も増えてきた。ロボット産業と一体で地元産業界も発展していく」
―新たな産業振興の成果は。
「合格点は取れているだろう。今後、国や県の補助事業などで進出したロボット・無人航空機分野のベンチャーなどが、…