Powered by 日刊工業新聞

コラム

【連載】グローバルの眼/V字回復した中国経済の背景

【2020年12月23日付 国際面 日刊工業新聞電子版

デジタル戦略推進が奏功

中国経済がV字回復に成功した背景にはデジタル戦略がある。李克強首相は2015年、「インターネット・プラス(+)」と称するデジタル戦略を打ち出した。そして、中国では+農業、+製造業、+商業、+労働、+医療、+教育など随所でデジタル化が加速していった。その後のデジタル発展は目覚ましく、スイスの国際経営開発研究所(IMD)の世界デジタル競争力ランキングを見ると、16年の35位から20年には16位にまで順位を上げ、ドイツ、フランス、日本を追い越すこととなった(図表)。

中でも、「機会や脅威に対する企業の迅速な対応」に対する評価は極めて高く、米国や韓国を上回る高評価である。今回のコロナ禍という脅威に際しても、アリババやテンセントといったプラットフォーマーがいち早く「健康コード」を開発導入するなど迅速な対応を示した。また、中国は「官民連携による技術開発の支援」にも強みがある。中国経済は「官→民」のトップダウン一辺倒と思われがちだが、「民→官」の連携も少なくない。前述の「健康コード」にしても、アリババなど民間企業が開発導入した後、地方政府がそれを取り入れて、防疫管理と経済活動の両立に寄与した。なお、コロナ禍を巧みに切り抜けた台湾に対する評価もこの2項目は高く、逆に日本は低い評価に甘んじている。

今回のコロナ禍ではこの「インターネット・プラス(+)」が大活躍することとなった。…

日刊工業新聞電子版で続きを読む
(電子版への会員登録・ログインが必要です)

ページトップ