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コラム

【連載】グローバルの眼/中国経済、V字回復鮮明

【2020年10月28日付 国際面 日刊工業新聞電子版

情通・ソフト・ITけん引

中国経済のV字回復が鮮明になってきた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が中国を襲った2020年1―3月期、中国政府は経済より防疫を優先しコロナ禍の震源地となった武漢をロックダウン(都市封鎖)するなどの緊急措置を講じたため、経済成長率は実質で前年同期比6.8%減と、四半期ごとの統計をさかのぼれる92年以降で初めてマイナス成長を記録した。

しかし、武漢の都市封鎖を4月8日に解除し経済活動を恐る恐る再開した4―6月期には経済成長率が同3.2%増に回復し、7―9月期も同4.9%増と2四半期連続で前年水準を上回り、1―9月累計でも前年比0.7%増とプラスに転じた。コロナ禍が襲来する前(19年10―12月期)の実質GDPを基準=100として指数化したのが図である。これを見ると、1―3月期に89.4まで落ち込んだ後、4―6月期には100.6と若干ながら基準を上回り、7―9月期には103.6と明らかに上回ってきた。そして、新型コロナ前の中国経済は年率6%強の成長トレンドにあったが、その成長軌道にほぼ回帰することとなった。

国内総生産(GDP)の内訳を見ると、…

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