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コラム

【連載】グローバルの眼/印タタ・グループのSDGs実績

【2019年10月11日付 国際面 日刊工業新聞電子版

英植民地下で活動構想

インドのタタ・グループは、同国最大の複合企業グループだが、その持ち株会社タタ・サンズの株式の66%は、創業者一族が設立した慈善財団の統括組織タタ財団が保有していることはあまり知られていない。同財団の活動は19世紀末にさかのぼり、国連の「持続的可能な開発目標(SDGs)」に先駆けた社会貢献活動を展開している。

タタ・グループは、いわゆるインド的な存在ではない。創業者のJ・N・タタは、8世紀にイスラム教徒の台頭に遭いペルシャ(現在のイラン)からインドのグジャラート地方に移住を許されたパールシー(ゾロアスター教徒)の末裔。貿易、綿紡績、水力発電、ホテルなどの事業で成功し、鉄鉱石の探鉱・採掘、製鉄所建設など英植民地下のインドの工業化、インド理科大学院(IISC)設立を19世紀末に構想。この構想はJ・N・タタの死後、息子のD・タタの手で20世紀に入ってから実現、今日に至っている。その後、工業化は機関車、商用車、化学、機械などへと続き、20世紀後半からは紅茶など消費財、IT、乗用車、通信、金融・保険、観光・旅行などと事業分野は広がった。航空事業も英植民地化で手がけたが、第二次大戦後に国有化されている。

同グループの…

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