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コラム

【連載】グローバルの眼/対印貿易停止決めたパキスタン

【2019年9月20日付 国際面 日刊工業新聞電子版

カシミール問題、世界に発信

パキスタン南部カラチで行われたインドに対する抗議集会(8月5日、AFP時事)

米中、英・EU、日韓など、政治的思惑が貿易関係をこじらせる事例が目立つ。8月にはパキスタンとインドが領有権を争うカシミール地方に関するインドの下した政治決定に激怒したパキスタンが対印貿易停止に踏み切った。

きっかけは、8月5日にカシミール地方東南部を実効支配するインドのジャンム・カシミール州の自治権を廃止し、2分割にした上で10月末から政府直轄地とする憲法改正案をインド政府が決め、議会で同法が成立したことだ。インド政府は国内で唯一イスラム教徒が多数派を占める同州の自治権を尊重してきたが、一転して直接同地を統治することになった。この決定に同州住民の混乱は今も収まらない。印パ停戦ラインを境にカシミール地方の西北部(アーザード・ジャンム・カシミール、ギルギット・バルティスタン)を実効支配するイスラム国家のパキスタンも激しく反発。大使の国外追放、列車運行や対印貿易の停止へと発展した。

「カシミール地方は中立地で、住民投票で帰属を決定するという国連安保理決議に違反する」と主張するパキスタンは…

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