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特集

【地域特集】茨城県特集-県外企業立地件数全国1位 圏央道茨城区間開通で注目

【2018年7月2日付 日刊工業新聞 27面 広告特集】

4車線化を決定した圏央道のつくばJCT(茨城県提供)

引き合い県全域に波及

茨城県の企業誘致について、経済産業省が3月28日に発表した2017年通年(1―12月)の工場立地動向調査の結果では、電気業を除く製造業などの県外企業立地件数は34件で全国第1位を獲得、工場立地面積も88ヘクタールで全国第3位、工場立地件数も50件で全国第4位と好調だった。昨年に引き続き高水準を維持し続ける茨城は、大井川和彦知事による新体制で企業誘致の動きも加速している。ここでは、県の企業誘致に対する取り組みについて取り上げる。

新たな成長分野の誘致促進

県外企業立地件数が全国トップを維持できる要因の一つとして、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)茨城区間の開通を契機に注目が集まり、引き合いが県全域へ広がってきていることも挙げられる。圏央道は都心から半径およそ40―60キロメートルに位置する環状道路で、東名高速道路から東関東道までの六つの道路を放射状に結ぶ。

圏央道は境古河インターチェンジ(IC)―つくば中央IC間を17年2月に開通し、17年末には久喜白岡ジャンクション(JCT)―大栄JCT間を24年度までに4車線化することが決まった。現在の2車線道路では朝夕に同区間での渋滞が発生しやすいため、その緩和を目指すのが目的だ。

稲敷に工業団地

また、新たな工業団地造成の動きもある。21年度をめどに稲敷市内で「稲敷工業団地(仮称)」を造成、分譲開始を目指す。下君山・松山地区で、面積は32・1ヘクタール。5月には茨城県開発公社と契約を結んだといい、19年度には開発を開始する見通しだ。八千代町の八千代工業団地も徐々に埋まりつつあり、工業団地の企業誘致は順調な動きを見せている。

航路整備

港湾や空港などの広域交通ネットワークも整備が進む。常陸那珂港区(同ひたちなか市、東海村)では17年4月に外貿航路が新たに開設されており、韓国・中国定期コンテナ航路が週2便となっている。同港区にはすでに、北米定期コンテナ航路や東京、横浜港で接続する国際フィーダー航路も就航しており、利便性は着実に高まっている。

優遇制度

県内立地企業向けの優遇制度も用意している。本年度は新たに「企業誘致活動強化事業」を策定。製造業などの企業誘致に加え、新たな成長分野の研究施設や本社機能の誘致促進を目指す。

新たな成長分野としては、主に人工知能(AI)、IoT(モノのインターネット)、ロボット、次世代自動車などに関する研究施設や本社機能移転の支援を強化。投資額や移転人数により、上限50億円の「本社機能移転強化促進補助」を設けた。県内全域を対象とし、補助額は全国でもトップクラスだ。また、他の業種に対しても上限1億円で「本社機能移転促進補助」を設け、対象を電源交付金非対象エリア17市町村に広げた。また、オフィス整備・賃料に対しても支援の枠を拡大。JR常磐線やつくばエクスプレス沿線の各駅徒歩圏内のエリアを対象とし、サテライトオフィスなど165平方メートル以上の小規模オフィスの整備費を補助率2分の1(上限2500万円)で支援する。

補助金以外にも、本社機能移転に関する紹介手数料制度を創設したほか、誘致戦略アドバイザーの設置など支援体制を敷いている。また、県独自で企業のニーズや実態把握調査なども行い、知事の意向に沿う形で企業の本社機能の誘致に力を入れる。

県の稲見真二立地推進局長は「工業団地の分譲価格を大幅に引き下げたことや、本社機能移転に対する全国トップクラスの補助制度を創設したことなどにより企業からの引き合いが増えている。今後も多くの優良企業や本社機能の立地に結び付く取り組みを積極的に推進していきたい」と意気込む。

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