【千葉】日本一(千葉県野田市、染谷幸雄社長、04・7124・2616)は、焼き鳥などの総菜を飲食店チェーンに販売するBツーB(企業間)事業に参入する。そのためグループ会社を通して11億3000万円を投じてタイに総菜工場を建設する。製造した焼き鳥や肉団子、唐揚げなどを日本や東南アジアの企業に供給する。タイ工場からの出荷額で2021年に10億円、将来は100億円を目指す。
シンガポールにある東南アジア事業の統括会社、日本一シンガポールを通して、このほどタイのサラブリ工業団地(サラブリ県)に土地を取得した。11月に着工し、20年同月に完成、21年に500人体制で本格稼働する。
冷凍や生産など総菜の製造に必要なラインは日本から輸送し、原料は最高水準の検査をクリアしたものを同国で調達。またラインの責任者として日本から20人程度の技術者を派遣し、日本で蓄積した生産技術を移管していく。
製造した総菜については日本での販売は日本一が、東南アジアなど海外は日本一シンガポールがそれぞれ担当。タイではイスラム教の戒律に沿った「ハラール認証」にも対応する計画だ。また米国でも総菜販売店のチェーン展開も検討する。
日本一は北海道や東北、関東、中部地区のショッピングセンターや百貨店などで焼き鳥など総菜販売店を展開している。19年4月期売上高は前期比微増の200億円の見通しで、BツーC(対消費者)に続き、BツーB事業を始めて事業を拡大する。