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トクヤマ、マレーシアに合弁 半導体用多結晶シリコン生産

【2023年12月15日付 素材・建設・環境・エネルギー面 日刊工業新聞電子版

トクヤマはマレーシア・サラワク州に、半導体用多結晶シリコン(ポリシリコン)事業の合弁会社を立ち上げる。韓国の化学大手OCIとの折半出資で、2024年4月に設立予定。約3億ドル(約450億円)を投じてサマラジュ工業団地(サラワク州)に新工場を建設し、多結晶シリコンの半製品で年産8000トン規模の共同生産を計画する。

規制当局の許認可を得て、26年度の稼働を目指す。協業により投資負担を抑制しながら増産体制を整え、半導体市場の成長を取り込む。将来は同1万トン規模への増強も計画する。トクヤマはマレーシアで太陽電池用多結晶シリコンの生産から17年に撤退しており、今回は再進出となる。

多結晶シリコンは半導体の基板材料であるシリコンウエハーの原料となり、半導体向けは極めて高純度の製品が使用されるためサプライヤーが限られる。

トクヤマは金属ケイ素から多結晶シリコンを製造する前工程をOCIと共同生産し、後工程と製品販売は各社独自で行うという。新工場は現地の水力発電由来の電力利用を見込み、製造時の二酸化炭素(CO2)排出抑制を図る。

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