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タンケンシール、長野・伊那市と土地売買 新工場建設

【2025年3月5日付 機械・ロボット・航空機1面 日刊工業新聞電子版

タンケンシールセーコウ(東京都大田区、和田正人社長)は、半導体分野やペロブスカイト太陽電池向けなどのカーボン製品を量産する新工場建設について、長野県伊那市と土地売買の仮契約を交わした。同市の工業団地「東原工業団地」に約2万1500平方メートルの用地を取得する。投資額は43億円。2027年10月の操業開始を目指す。

新工場では、多孔質(ポーラス)カーボン素材の搬送用ロールなどを製造する。無数の気孔から空気を送りながら吸引することで、ロールに非接触の状態でフィルムを搬送可能。一般的な金属やゴム製のロールと比べて摩擦による傷やシワが付きにくい。

光学系フィルムの製造ラインで採用実績があるほか、ペロブスカイト太陽電池の製造向けで引き合いが増えている。生産量を増やすため、現在手狭になっている長野県辰野町にある既存工場から新工場へ生産拠点を移転する。

このほど開いた契約の調印式であいさつした和田社長は「24年度のポーラスカーボン製品の売り上げは23年度比で倍増しており、市場の期待は大きい」と需要拡大への自信を述べた。

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