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特集

【連載】沖縄でつくる 製造業の選択(1)「不毛の地」返上、うるま活気

【2018年6月14日付 中小企業・地域経済面 日刊工業新聞電子版

特区に勢い、分譲地不足

進出企業 最高を更新

沖縄県の経済特区への企業誘致が好調だ。県中部の「国際物流拠点産業集積地域うるま・沖縄地区」の立地企業数は2018年3月末で67社となり、前年から9社増え過去最高の企業数を記録した。立地の形態にも変化が見られる。これまでは賃貸工場への入居がメーンだったが、分譲地への進出も多くなっており、分譲地不足の懸念すら出始めた。

沖縄は製造業の“不毛の地”という不名誉な呼ばれ方もあった。事実、県内総生産に占める製造業の割合は低下傾向で、この10年間はおおむね4%台で推移する。好調な観光がけん引し、伸びを見せる建設業やサービス業とは対照的だ。だが、沖縄でモノづくりをする企業は確実にいる。なぜ「沖縄でつくる」のか。立地企業から答えを探る。

 

エフエムディ 増産支える「人の手」確保

エフエムディ沖縄工場。すでに隣接地での増設計画もある

医療機器の拠点

「成長のカギは沖縄が握る」。エフエムディの寺師剛社長は、2月に開設した沖縄工場への期待をこう表現する。同社は血管にワイヤを通し治療するカテーテル手術用ガイドワイヤのメーカー。将来の主力工場と位置付ける拠点を約10億円を投じて新設した。

沖縄を選んだ理由は人材確保。現在、需要増に応えるため生産能力を大幅増強する局面にある。手作業が不可欠で能力増には採用増しかない。だが本社・工場のある埼玉、生産と研究開発を行う愛知では、…

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