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竹田印刷、ベトナム進出 電子部品実装向けメタルマスクの新工場

【2018年12月21日付 自動車面 日刊工業新聞電子版

プロセス・ラボ・ミクロンで生産しているメタルマスク(イメージ)

【名古屋】竹田印刷は2019年6月をめどに、ベトナムで車載向けなどの電子部品実装工程用メタルマスクの生産に乗り出す。約2億5000万円を投じ新工場を稼働。同国に拠点を持つ日系の車載用電子部品メーカーを中心に供給する。新工場で22年頃に年間1億円の売上高を見込む。同社の半導体関連マスク事業の海外生産拠点は、中国に次ぐ2カ国目。自動車の電子化に伴い伸長するメタルマスクの需要を取り込む。

メタルマスクは電子部品実装工程で、プリント基板にクリームハンダを印刷するために使う金属板。

メタルマスクを手がける竹田印刷子会社のプロセス・ラボ・ミクロン(埼玉県川越市)がフンイエン省に全額出資子会社「プロセス・ラボ・ミクロン・ベトナム」を設立した。資本金は25万米ドル(約2800万円)。

同省にある「第2タンロン工業団地」の既設工場を賃借する。平屋建てで、床面積約1000平方メートル。製造装置2台を導入し、人員13人で操業を始める予定。

自動車業界はCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の潮流を受け電子化が急速に進展している。東南アジア諸国連合(ASEAN)でも竹田印刷の供給先である電子部品メーカーが同国に工場を構えるなど半導体関連マスク需要が拡大する。同社は現地のメタルマスクメーカーに比べ精密さなどの技術優位性があるとし、ベトナムに進出して供給体制を強化する。

竹田印刷グループの半導体関連マスク事業の19年3月期の売上高見込みは50億円強。プロセス・ラボ・ミクロンは国内3カ所のほか、中国の江蘇省と広東省にメタルマスクの生産拠点を持つ。

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