東京ガスが「低炭素で災害に強いまちづくり」の実現に一歩を踏み出した。JR田町駅東口北地区にオフィスや商業施設に公共施設や病院も接続してエネルギーを一括して制御するネットワークを構築。このほど地上36階のオフィスタワー「田町ステーションタワーN」が完成し、本格的な運用を始めた。街区全体で二酸化炭素(CO2)排出量は05年比30%削減し、非常時でもエネルギーを融通できる防災性も備えた。(編集委員・川口哲郎)
スマエネ進化へ一歩
東京都港区の公共施設と東京ガスの研究所があった田町駅東口北地区は、2011年に土地区画整理事業が認可され、14年に先行して公共施設や病院のI街区が完成。燃料電池、太陽熱、太陽光、地下水冷熱などを活用した省エネ、省CO2を図っており、隣接するオフィスなどのII街区も完成した運びだ。
「これまでは供給側から需要家側への…