CO2排出削減 気運高まる
地球温暖化問題への懸念から、国は石炭火力について全体での縮小を進める一方、高効率の技術・設備は一定の条件下での存続を認める方向を模索している。こうした中、福島県で世界最高レベルの効率を誇る石炭ガス化複合発電(IGCC)が9月にも運転を始める。同地域では単機最大出力で高効率の微粉炭燃焼の発電所4基も稼働しており、さらに二酸化炭素(CO2)を削減する技術実証も予定されている。(いわき・駒橋徐)
発電所の休廃止加速
経済産業省・資源エネルギー庁が非効率な設備の削減などを通した石炭火力発電の縮小策を今秋にもまとめる。国がエネルギー基本計画で定めた電源構成比に占める石炭火力の比率を30%程度から2030年に26%にするとした目標を、どこまで削減するかが焦点だ。
効率の悪い石炭火力からの転換は18年に策定された第5次エネルギー基本計画でも明記されており、…