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特集

【地域特集】埼玉県特集(1)注目のエリア 動き出した鶴ヶ島プロジェクト

【2018年5月31日付 日刊工業新聞 第2部「埼玉県特集」 2面】

農大跡地の航空写真(中央上部が跡地)

県西部地域の産業・経済活性化に貢献

AI活用、スマート社会の近未来像を志向

埼玉県・西部地域の産業・経済活性化を促進する「鶴ヶ島プロジェクト」が動きだした。約40ヘクタールの埼玉県立農業大学跡地に企業を誘致するための手続きが始まったほか、鶴ヶ島ジャンクションの周辺地域を対象とするIoT(モノのインターネット)インフラづくりとなる通信網整備事業も具体化した。2009年に農大移転話が持ち上がってから10年弱。紆余曲折を経て、いよいよプロジェクト元年を迎えた格好だ。

オープンイノベーションによる超スマート社会の実現と経済の好循環

鶴ヶ島プロジェクト=埼玉県鶴ヶ島ジャンクション周辺地域基本計画では、目指す方向性として「オープンイノベーションによる超スマート社会の実現と経済の好循環」を掲げている。オープンイノベーションを実践する上で人工知能(AI)が大きな役割を果たすとして、県民、企業、自治体、大学、研究機関など、さまざまな主体がAIを活用したイノベーションにチャレンジできる社会の構築を目指すと宣言。図のようなAIを中核とする超スマート社会の近未来像を描いている。

今年4月下旬、埼玉県は農大跡地の北側産業用地について立地事業者募集要項を公表した。5月中に東京、埼玉県、大阪で説明会を開き、今夏には進出事業者を決定する運びにある。これまでに、大手重工メーカーが航空機エンジン部門の拠点を設けるといった報道も出ている。

同じく4月下旬、県は「LPWA通信整備網整備・利用促進」に関する業務委託先の公募にも乗り出した。LPWA(Law Power Wide Area)とは、低消費電力で広域をカバーする通信方式で、IoTの普及促進に直結する。

鶴ヶ島ジャンクションから半径10キロメートルの鶴ヶ島市、川越市をはじめとする13市町をまたぐ広域エリアを対象とする。5月22日、川越市で、LPWAのPRも兼ねたオープン・コンペが、一般の人も集めて実施され、応募事業者がそれぞれの事業アイデアを披露した。

県ではプロジェクトを大きく前進させるべく、この4月に新組織として、8人のスタッフからなる次世代産業拠点整備担当を設置したばかり。農大移転先の熊谷市で、天然記念物のオオタカが発見されたことなどから、移転が15年4月までずれ込んだりして、長く停滞したプロジェクトが、いよいよ始動する。

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