日立ハイテクノロジーズはタイ・チョンブリ県に、シェア工場の運営を担う合弁会社「ヒタチ・ハイテク・アマタ・スマート・サービス」(HTAS)を設立した。HTASは海外生産に必要なインフラや部材調達、人材確保・育成などの環境を整備した工場(写真)を、複数の日本の中小企業で共有する。企業は海外進出に必要な資源を最小限に抑えられる。
現地で合弁会社を設立したのは、子会社の日立ハイテクノロジーズシンガポールとタイの工業団地開発最大手アマタ・コーポレーション。資本金は4000万バーツ(約1億3500万円)。出資比率は日立ハイテクグループが75%、アマタが25%。
シェア工場は総床面積2400平方メートルで、8月上旬に稼働する。最新の多視点カメラや同カメラで撮影した画像を送信するシステムなどIoT(モノのインターネット)技術を使い、日本から遠隔監視することも可能。生産状況や検査データの閲覧、担当者への指示などは日本からリアルタイムで行える。
既に日系企業2社が同工場での現地製造を決めているという。2018年内に2社程度の追加参画を目指す。