大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の河井英明社長は8日、日刊工業新聞のインタビューに応じ、大阪市此花区の夢洲(ゆめしま)へ建設を予定する駅直結の「夢洲駅タワービル」について「大きく見直す必要がある」と述べ、投資を縮小し、開発を一部凍結する考えを示した。新型コロナウイルス感染症の影響で、同地に誘致するカジノを含む統合型リゾート(IR)と2025年の大阪・関西万博の同時開業が事実上困難なことから、収支を見極めた上で今後の開発を慎重に検討する。
夢洲駅タワービルは万博予定地の人工島・夢洲のランドマークとして、大阪メトロが24年に開業を予定する目玉事業。高さ最大275メートル、地上55階建ての複合施設で、投資額1000億円超の大型プロジェクトとして、万博とIRの同時開業を前提に構想を進めていた。
ただ、新型コロナの影響で参入事業者の米MGMリゾーツ・インターナショナルとの交渉が中断していることから、…