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コラム

【連載】グローバルの眼/タイで成功した「一村一品運動」

【2020年12月24日付 国際面 日刊工業新聞電子版

「草木染」で日本市場狙う

タイの一村一品運動の一つ、草木染を進めるスリン県サムローン村のナリンラット村長。05年にJICAの技術指導協力を受けた

大分県が元祖である村おこし運動「一村一品運動」のタイ版が、同じ意味の「OTOP」(One Tambon One Product)と名付けられて熱心に取り組まれている。農村振興を公約に掲げたタクシン首相(当時)の指導で開始されてから20年が過ぎたが大きな成果を出している。タイでは内務省のコミュニティー開発局が元締めとなってOTOP全国委員会が結成され、タイ全国でOTOPに認定されたローカルの製品は数万点以上に及んでいる。OTOP製品を紹介する展示会が各地で開催され、国際空港の出発ロビーにもOTOP製品専門の販売店がある。

OTOP製品の品評会が2年ごとに開かれ、優秀度に応じ五つ星までランク付けしている。この星の数が最多の県が東北部のスリン。同県だけでシルク製品やお菓子など5000品近くが登録されている。2019年にスリン県産品が星を獲得したのは670品あり、内訳では一つ星17、二つ星57、三つ星132、四つ星258、五つ星が206。

農家の主婦44人が草木染めコットン織物のグループを結成して…

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