連立政権の行方も不透明
ドイツのメルケル首相は来年秋の連邦議会選挙での政界引退を示唆している。後継者と目されてきた与党・キリスト教民主同盟(CDU)のクランプ=カレンバウアー氏は10日、党首辞任と後継首相候補に立候補しない意向を表明した。それまでも党首就任後の失言などで、同氏の後継首相としての資質を疑問視する声が浮上していた。東部チューリンゲン州の州首相選出で指導力不足を露呈し、最終的な引き金となった。同州では今月初旬、排外主義的な言説が目立つ右派ポピュリスト政党・ドイツのための選択肢(AfD)の協力で、州首相を選出。これにCDUの議員団が同調したため、極端な右翼政党と手を結んだとして批判が集まっていた。現地入りしたクランプ=カレンバウアー氏は、党所属議員に…