外交観などで顕著に
米国のトランプ大統領が交渉上手を言い立てて“忘れ去られた人々”のために、強面(こわもて)で政治権力を振るおうとしたのに対し、バイデン次期大統領は、分断社会に団結をもたらそう、との有権者が聞き慣れたスローガンで応じ続けた。バイデン氏が、今回勝てたのも、トランプ反対者たちが、トランプ氏でなければ誰でもよかったからなのだ。
こうした対比から、バイデン次期大統領が追求することになる政治の輪郭が、おぼろげながら浮かび上がってくる。それらは、次の4分野(1)統治スタイル(2)指導者イメージ(3)政治目標(4)外交観―で顕著に現れるだろう。
まずは(1)についてだが、トランプ氏は大統領になってから、…