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コラム

【連載】グローバルの眼/マレーシア・汚職事件にみる人の“さが”

【2020年2月5日付 国際面 日刊工業新聞電子版

多額の報酬で倫理放棄

1MDB(One Malaysia Development Bhd)は2009年、当時のナジブ政権が設立した戦略産業分野への投資会社であった。しかしながら、次第に社債発行を通じた不正な資金調達機関に変貌していった。調達金額の内45億ドル(5000億円)が追跡不能。米司法省は、27億ドル以上がナジブ前首相周辺に流れたと見ている。

社債発行を引き受けたのは、米巨大金融グループのゴールドマン・サックス(以下GS)。この業務で多額の手数料を得たとされる。

マレーシア政府の保証が付き、利回りも良く、…

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