合意にほころび、再び対立も
あれほど激しかった米中貿易戦争も、6月29日の首脳会談で休戦となった。しかし、休戦は一時的なもので、貿易戦争再開の可能性も高い。
米国が対中貿易戦争を激化させた原因は、昨年秋から始まった米中協議の暫定的な合意案(7章構成で全50ページ)の一部を中国側が撤回したことにある。ライトハイザー通商代表は、これを中国側の翻意と捉え、激高したトランプ大統領は強硬手段に打って出た。
その結果、米中両国は互いに追加関税を打ち合い、米国は中国の通信機器最大手・華為技術(ファーウェイ)とその関連68社を商務省産業安全保障局のエンティティ・リストに載せ、同社への輸出を事実上禁止した。さらに…