2018年7月25日、パキスタンで下院選挙が行われ、選挙前の第3党、パキスタン正義運動(PTI)が勝利した。同党は、クリケット選手から政治家に転身した国民的英雄であるイムラン・カーン氏の下、既存政党への不満の受け皿として支持を拡大してきた。
選挙戦では、ナワズ・シャリフ元首相が強い影響力を持つ与党パキスタン・ムスリム連盟ナワズ派(PML―N)と熾烈(しれつ)な争いを繰り広げた。今回の選挙では、インドについての明確な立場や軍部への協調的姿勢などから、政治にも強い影響力を持つとされる軍部の支持を得たPTIに軍配が上がった形だ。
カーン氏は、雇用創出やビジネス環境の改善などを公約としており、PTI中心の連立政権の下で公約実現に取り組む。
カーン氏の優先課題になると考えられるのは、パキスタン経済に生じている…