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特集

【地域特集】兵庫県、神戸市の企業誘致施策(2)

【2019年6月17日付 日刊工業新聞 12面 広告特集】

神戸市

スタートアップ育成に注力

各種支援制度の拡充図る

育成したベンチャーが投資家やVC向けに成果を発表

神戸市は「若者に選ばれるまち」を掲げ、新たな都市活力や雇用の創出を目指し、ITをはじめとした成長産業の集積に取り組んでいる。優秀な起業家を国内外から呼び込み、イノベーションを生むまちづくりを実現する。創業や進出企業に賃料補助といった支援も拡充している。

2016年度には米国シリコンバレーの有力ベンチャーキャピタル(VC)「500(ファイブハンドレッド)スタートアップス」と起業家育成プログラムを始めた。全国から起業家を選考し、約6週間育成する。収益の上げ方や製品のデザインに関する講義、シリコンバレーの起業経験者からのマンツーマン指導などを組み込む。最終日は投資家やVC向けなどに発表会を開き、今後の成長へつなげる。

地元IT企業の支援も活発だ。神戸市北区に拠点を置き、法人向けチャットサービスを手がけるチャットワークは18年5月、同北区の谷上駅にコラボレーションオフィス「.me(ドットミー)」を開設した。ドットミーは会員企業や個人が協働し、事業創出やイベント開催など多様な発案の拠点としている。

神戸市は18年4月、新たな支援事業「アーバンイノベーション神戸」を始めた。従来は、起業家の成長に焦点を当てたものが多かったが、同事業はそれに加えて神戸市の地域課題解決も目指す。地域コミュニティーの活性化や窓口業務の効率化など、まずは八つの課題に行政職員とベンチャーが取り組んだ。民間出身でITに精通した市職員の力も借り、4カ月間の実証実験を経て、東京で成果発表を行った。

起業家誘致の施策として、18年度から神戸への拠点開設または創業に対して3年間で最大1200万円を補助する支援事業を始めた。オフィス賃料は年間90万円、高度IT人材の雇用には1人あたり年間200万円を上限として補助する。さらに市外から神戸市への移転企業には、オフィス賃料の4分の1以内を補助するといった既存制度を拡充し、神戸市民の新たな雇用に関して最大120万円を補助する内容も新たに盛り込んだ。

これまでも医療産業が集積する人工島「ポートアイランド」(神戸市中央区)を中心に、土地取得に関する税優遇を設けるなど、多様なインセンティブを与えてきた。次世代産業を担う起業家らを生み出し、育成するエコシステムの構築を目指す。

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