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埼玉・吉川市、「吉川美南」再開発 企業ニーズ探る

【2018年06月05日付 中小企業・地域経済面 日刊工業新聞電子版

現在はほぼ農地の吉川美南駅東口地区(対角線状に走るJR武蔵野線の右上部)

近隣の商業集積と差別化

【さいたま】埼玉県吉川市はJR武蔵野線吉川美南駅東口周辺地域を産業と商業・業務などの「複合新拠点」に位置付け、区画整理事業を進める。2019年度の立地企業公募に先立ち、15日まで「まちづくりパートナー事業者」を募集する。画地条件など企業ニーズを探る。

吉川市は17―26年度に、約59万1000平方メートルの同周辺地区の区画整理を行う。産業ゾーン(約7万6000平方メートル)、商業・業務ゾーン(約5万6000平方メートル)で構成し、産業ゾーンは食品加工業などを想定、工場見学の機能を持つ企業などを誘致する考えだ。

商業・業務ゾーンでは、近隣市の「イオンレイクタウン」(越谷市)や「ららぽーと新三郷」(三郷市)など大型商業施設との差別化を図るため、文化的な要素を持つ商業施設などを誘致する。土地の引き渡しは産業ゾーンが22年度、商業・業務ゾーンが21年度の予定。このほか公園や調整池、カフェなど沿道サービスゾーン、住宅ゾーンと分ける。総事業費は約179億円。

同市では、中原恵人市長の肝いりで17年度に「吉川美南駅周辺地域整備課」を新設するなど、約10年の大型プロジェクトを推進中。現在の駅前東口はほぼ農地で、東京都心から約25キロメートル圏内、東京駅からJR武蔵野線で約55分という地の利を生かして企業と人を呼び込み、地域活性化につなげる。吉川市は人口約7万人、面積は3100万平方メートル。

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