【いわき】ロボコム・アンド・エフエイコム(東京都港区、天野真也社長、03・6435・6395)は8月に、スマートファクトリー向けのロボットシステムと人工知能(AI)システム機器の工場建設に着手する。福島ロボットテストフィールド(福島県南相馬市)に隣接する復興工業団地に進出する第1号となる。2020年10月の完成予定。最先端のスマートファクトリーを構成するシステム機器の生産に乗り出す。
新工場の敷地面積5万平方メートルで、延べ床面積2500平方メートルの加工工場と同8000平方メートルの組立工場、同800平方メートルのショールーム、同610平方メートルの教育研修施設を設置する。
工場には大型精密部品の製造のほか、ロボットシステムとパッケージ化する専用機器、各種3Dプリンター、マシニングセンター(MC)、3次元測定器、インテリジェント複合加工機などを導入する。総工費は38億円。
ロボコム・アンド・エフエイコムはロボットの構想設計をするロボコム(東京都港区)と、ロボットシステム開発のオフィスエフエイ・コム(栃木県小山市)の共同出資企業。18年に栃木県にスマートファクトリーの展示ラボを設け、15種類のソリューションを体感できる施設として、見学者を受け入れている。新工場は、こうしたソリューションをパッケージにして提供する。
当初、社員は50人を予定。さらにベトナムとミャンマーから計48人の学卒者を採用する。外国人材は新工場に設ける研修設備で教育し、技術を磨く。新工場では初年度売上高15億円を目指している。
天野社長は「日本ではスマートファクトリーはまだ技術を磨き上げる領域にある。スマートファクトリーの進化に向け、ロボットシステムなどをさまざまな形で統合的、複合的にバランスしていく『コネクテッドエンジニアリング』が重要になる」としている。