官民一体で産業復興
人口減少社会を迎え、人手不足が深刻化する中、技能伝承や外国人材の活用など、地域経済の中核を担う中小企業は重要な経営課題に直面している。一方で、行政は地域の産業特性を生かした施策に力を入れている。愛知県でサービスロボットの実用化検証が加速するほか、九州では特区を活用した地域活性化の動きが活発化している。こうした全国各地域の産業トレンドを探る。2019年は天災に見舞われることが多かった。そこで、防災・減災対策に取り組む企業や行政の動向を追った。(特別取材班)
台風19号の爪痕 工業団地被災、全容把握に時間
大雨による洪水や大規模な土砂崩れなど、未曽有の災害をもたらした台風19号の襲来から2カ月以上がたった。特に被害が大きかった福島、長野、栃木の3県では産業の復興を進めるとともに、今後予想される災害を念頭とした防災・減災対策や県域の強靱(きょうじん)化、事業継続計画(BCP)策定や見直しなどの動きが出てきた。
台風19号は…