水素エネ実用化に重点
欧州連合(EU)はコロナ・デフレからの復興策の中心に、水素エネルギー実用化など気候変動対策への投資を据えることを決定した。
EU加盟国の首脳は7月に、約1兆8240億ユーロ(約219兆円、1ユーロ=120円換算)規模のコロナ対策パッケージについて合意した。EUは再生可能エネルギーによる石炭・褐炭火力発電所の代替、電気自動車の充電インフラの整備などへの投資を増やすことで、各国の景気浮揚を目指す。ウルズラ・フォンデアライエン委員長がこのプロジェクトを「グリーン・リカバリー」と名付けたのは、EU創設以来最大規模の資金によって、脱炭素化とコロナからの復興を同時に実現するためだ。
同委員長は、2050年までに域内からのCO2などの温室効果ガスを実質ゼロにするという目標を掲げ、…