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コラム

【連載】グローバルの眼/中南米はなぜ贈収賄が多いのか

【2021年1月20日付 国際面 日刊工業新聞電子版

“寛容な性格”が影響

トランスペアレンシー・インターナショナルというNGOは毎年、世界の腐敗認識指数を公表している。世界の180カ国を対象に、贈収賄など腐敗度の度合いを調査したものだ。中南米は残念ながら、毎回低位に位置している。昨年発表された直近の調査(2020年版)によれば、比較的良い国は、ウルグアイ21位、チリ26位、コスタリカ44位、アルゼンチン66位などで、悪いのは、ペルー101位、ブラジル106位、メキシコ130位、ベネズエラ173位といったところだ。

ブラジルの国営石油会社ペトロブラスの贈収賄に端を発した「ラバジャット事件」も記憶に新しいが、日本人の感覚から見て、信じられないことが多々ある。贈収賄額の巨額さ、ブラジルのみならず中南米全域にわたる贈収賄者の限りない広がり、贈収賄方法の露骨さなどである。

その背景となる国民性の観点から、…

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