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コラム

【連載】グローバルの眼/ASEAN 4―6月期、マイナス成長

【2020年9月11日付 国際面 日刊工業新聞電子版

後半持ち直すもペース緩慢

新型コロナウイルス感染拡大に伴う厳しい活動制限により、東南アジア諸国連合(ASEAN)5(インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム)の景気は大幅に悪化した。実際、2020年4―6月期の同地域の実質国内総生産(GDP)成長率はマイナス9・3%となった。マイナス成長は、四半期ベースの統計を確認できる00年以降では初めてである。

各国の需要項目を詳しくみると、ほぼすべての項目で前年割れとなった。まず、民間消費は、外出制限で消費機会が失われたことに加え、工場の稼働停止などによって雇用・所得環境が悪化したことも影響した。例えばフィリピンは、世界有数の厳しい制限措置を実施したことで、4月の失業率が17.7%に達し、民間消費が前年同期比マイナス15.5%も縮小している。

投資(総固定資本形成)も、工事の中断や先行き不透明感の高まりによる…

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