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コラム

【連載】グローバルの眼/欧州、グリーンボンド発行進む 建設・輸送関連を重視

【2020年9月10日付 国際面 日刊工業新聞電子版

欧州ではグリーンボンド(環境債)の発行が加速している。グリーンボンドとは、企業や地方自治体、政府系金融機関などが、国内外の環境関連プロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券のことである。近年はESG(環境・社会・企業統治)投資の観点からも注目され、発行残高は年々増加している。英国の国際NGOである気候債券イニシアティブ(CBI)によれば、2020年の世界全体の発行残高は、約3500億ドルに達すると予想されている(図表)。

50年までのカーボンニュートラル(人為的な温室効果ガスの排出量と吸収量のネットゼロ)を目指している欧州では、グリーンボンドの発行残高が世界発行残高の約40%を占めている。今月にはドイツの財務省が同国政府としては初めてグリーンボンドを発行する予定である。17年にグリーンボンドの発行を始めたフランス政府と比べれば、遅れての発行ではある。しかし、信用力の高いドイツ政府が発行するグリーンボンドは、欧州におけるグリーンボンド価格のベンチマークになり得る。

7月に欧州連合(EU)首脳が合意した…

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