EUと緊張再燃の恐れ
2018年央に誕生したイタリアのポピュリスト政権は昨夏、僅(わず)か1年ほどで崩壊した。その後、連立組み換えに成功し、欧州各国を襲ったポピュリズムの脅威は去ったかのように思われた。だが、総選挙回避を唯一の共通目標とする新たな連立政権内には、議員定数削減、選挙制度改正、産業政策、銀行救済、難民危機対応などを巡って早くも亀裂が広がっている。連立にとどまった五つ星運動から離党者が相次いでおり、22日にはディマイオ党首が辞意を表明した。
政権崩壊のきっかけとして不安視されているのが、26日に迫るエミリア・ロマーニャ州の地方議会選挙の行方だ。最近の世論調査では、新たに連立に加わった中道左派の民主党を中心とした左派勢力と、下野した右派ポピュリスト政党・同盟を中心とした右派勢力の支持がきっ抗している。
ボローニャを州都とする同州は、…