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コラム

【連載】グローバルの眼/世界景気の停滞とポピュリズム

【2019年11月1日付 国際面 日刊工業新聞電子版

金融・地政学リスク注意

中東の地政学上のリスクは米軍のシリア撤退以降、さらに高まっている。ロシアの最新鋭ステルス戦闘機SU57を視察するプーチン大統領(左から2人目)とトルコのエルドアン大統領(同3人目=8月27日、AFP時事)

10月に国際通貨基金(IMF)が発表した「世界経済見通し」によれば、世界全体の実質経済成長率は2018年の3・6%から19年に3・0%まで減速した後、20年には3・4%に回復するという。しかし、このシナリオには大きな弱点があるように思える。というのは20年の世界経済は、先進国経済が停滞する中で新興国が加速する、新興国牽引(けんいん)型の世界経済回復シナリオになっているからだ。新興国の典型的な成長加速パターンといえば、先進国からの直接投資受け入れの活発化、その結果増大した生産能力を生かした輸出の伸びなどをテコとしたものであり、必然的に外部世界とのリンケージが成長を大きく左右する。そうした新興国が世界的な貿易環境の不透明感が残り、先進国経済、特に世界最大の消費市場である米国経済が減速する中、どのように自律的に成長を加速させていくことができるのだろうか。

先進国経済が回復に転じるというアップサイドリスクもあるのだが、…

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