「質の成長」の原動力
世界第2位の経済大国となった中国では近年、経済成長率が鈍化している。一方、デジタル技術を中心とする「チャイナテック」の躍進が注目されている。中国のデジタルエコノミーの規模は2002年の約19兆円から19年に572兆円にまで拡大し、国内総生産(GDP)に占める割合は19年に36.2%に達している。チャイナテックはデジタルエコノミーの発展に大きく貢献し、中国が目指す「質の成長」の原動力となっている。
中国ではスマートフォンにあるさまざまなアプリを通じ、デジタル技術の活用がすでに人々の生活に深く根付いている。スマートフォンさえあれば「衣、食、住、行(交通)」において、時間や距離に縛られない生活を享受できるようになっている。「財布を無くすより、スマホを失くすほうが深刻」と言われるほどだ。
こうした中、中国政府は現在、…