ホンダはタイで電気自動車(EV)のスポーツ多目的車(SUV)「e:N1」の生産を始めた。2024年1―3月中に発売する。日本車メーカーがタイで乗用のEVを生産するのは初めて。タイでは政府のEV普及支援策を追い風に、中国車メーカーがEVを投入し、販売を伸ばしている。現地で需要が高まるEVの投入により、中国勢の攻勢に対抗する。
現地子会社「ホンダオートモービル(タイランド)」がプラチンブリ県のロジャーナ工業団地に置く4輪車工場で12月上旬に生産を始めた。ホンダがタイでEVを販売するのは初めて。他の日本メーカーではトヨタ自動車が「bZ4X」など、日産自動車が「リーフ」をタイで販売している。
ホンダが今回、タイで生産・販売する「e:N1」は、23年に中国や欧州で発売したEV「e:N」シリーズと同じプラットフォームを採用している。タイでの販売チャンネルや価格については24年1―3月中に公表する。