能登半島地震の発生から1日で半年を迎えた。石川、富山両県で被災した企業の復旧・復興が進む一方、事業再建が道半ばの企業もある。これまで大きな災害が比較的少ない地域だったため、事業継続計画(BCP)の観点から両県に進出した製造業が多かった。だが、元日の地震で状況が一変した。今回の地震を教訓に今後のBCPを考える上で学ぶべき点は多い。同時に、復旧に向けた制度上の課題も見えてきた。(金沢支局長・渡部敦、富山支局長・長塚崇寛)
“災害少ない地域”変わる認識
元日の地震で最大震度7を観測した石川県志賀町は、能登半島の中央部に位置する。同町の能登中核工業団地は1986年に造成を完了した能登地域を代表する工業団地の一つで、約87ヘクタールの工場用地に33社が立地。町内外から約1000人の従業員が同団地に通う。
89年に進出した白山(金沢市)の石川工場は、…