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コラム

【連載】グローバルの眼/日本へ恩義忘れない タイの技能実習生

【2021年1月28日付 国際面 日刊工業新聞電子版

「社長の会」が活動

かつてほぼ無一文状態で日本での技能実習に行ったタイ人がタイに戻って「帰国実習生社長の会(アムタ=IMTA)」を結成、その初代会長を務めているのがラップサデット・プーリスパッタナパーキン氏(愛称ノムさん)。同氏によれば、「社長の会」と称していても、すでに企業などの代表者になっているのは20人ほどで、他の400人近いメンバーはサラリーマンや日本語通訳など。日本への恩義を忘れず、日本の災害時に義援金を被災地に送る、運動会での交流といった活動もしている。

今月38歳になったノムさんは、タイ東部のシーラチャでヤマモト・ペイントなど複数の純タイ企業を経営している。社名にある「ヤマモト」は、かつてノムさんにビジネスを教えた日本人の名で、出資などはしていない。ちなみにこの「社長の会」で副会長のタイ人の会社も日本語名だ。ヤマモト・ペイントではペンキの製造販売がメインで、タイの大手家電メーカーや米国のOAメーカー、日本の自動車組み立てメーカーに直接納入しているが、すべてノムさんが自ら開拓した顧客だ。

日本での3年間の技能実習を終えたノムさんが戻った場所は、…

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