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コラム

【連載】グローバルの眼/台湾のスピード感ある行動から学ぶ

【2020年8月6日付 国際面 日刊工業新聞電子版

「実行しない」がリスク

私がいるタイでは5月から新型コロナウイルス感染者ゼロの日が出始めたが、台湾では2月からゼロの日が増えるなど新型コロナの封じ込めにいち早く成功した。その背景に、台湾の民度の高さを感じている。台湾のマナー意識は極めて高く、清掃も日本より行き渡り、電車内の飲食禁止、運転や駐車マナーの良さなどにも感心する。新型コロナ発生当初には台湾でもマスク不足が顕在化した。が、マスク生産の全量を政府が買い上げ、ネットで在庫状況も公表しながらマスクを実名で公平に配給する制度をあっと言う間に実現させたことなどに比べると日本のモタモタ感は否めない。

台湾企業のビジネススピードも最高速。世界最大級のノートパソコンメーカーとして中国にも工場を構えるEMS(電子機器の受託製造サービス)大手である台湾の広達電脳(クアンタコンピュータ)では2019年10月にタイ進出を発表した。それからたった7カ月間でワンフロア2万平方メートル、3階建の巨大工場を完成させている。

米中貿易戦争に伴って中国からベトナムやタイへの生産移管の動きが続く中、…

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